目次03年6月号
巻頭言 「ポストイン」
すずか路
・小休止
・川柳つれづれ
・人と句「ほおの花を読んで」
・例会
・例会風景
・没句転生
・アラレの小部屋
・前号「すずか路」散歩
誌上互選
・インターネット句会
・ポストイン
・お便り拝受・あしあと
・大会案内など
・編集後記

 


たかこ
久美子・柳歩整理
文彦・美代子
柳歩
たかこ

たかこ
柳歩
久美子
加藤ゆみ子さん 
柳歩

たかこ








 
バックナンバー

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巻頭言

「ポストイン」

 「ポストイン」と称して毎月届く交換誌の「近詠」から二句ずつ選んで掲載している。バックナンバーを紐解いてみると、平成14年5月号より突然始まっている。私が考え出したことではなく、故・鈴木如仙氏の「やしの実」の真似をした。黙って真似をしたのではなく、如仙さんに真似をしたいと電話をかけて軽く了解をいただいている。その時、如仙さんはこうおっしゃった。

「始めるのは簡単だが、毎月となると大変だけど、長く続けてくださいよ」と。
「はい、続ける努力をします」

 如仙さん、あの世で頷いてくださっているかなあ…
 だが、この約束が無かったら、続いていなかったもしれない。大変な作業の割に、反響がほとんどない。交換誌のお付き合いで送ってもらっている柳誌は柳社によってタイプが違って、それぞれ面白い。その面白さを感じて貰えたらいいなとは思うが、私が選ぶ句が、自分の理解を越えた句を選べないからあまり偉そうなことは言えない。

 反響と言えば、つい最近うれしいことがあった。今年3月号に愛知のTさんの

尿の出ぬ苦しみ抱いて泌尿器科

を、東京のN誌から拾って掲載したところ、Tさんのもとへ、「ポストインを見て知った」と3名
 の方からお見舞いの電話があったとか。Tさんに喜んでもらえたのはラッキーだったと思う。

  20年近くやってきて、先月号、初めてちょっと選び方を楽しんでみた。ここ数カ月、絶対的な「コロナ関係」の句ばかり見てきて、少々嫌気がさしていた。そこで今月だけはこのコロナの句は載せたくない、明るい話題、それも「食べ物にまつわる句」にしようと考えたのだ。おそらく気が付いた人はいないだろう。どこの柳誌もこの時期浮かれた句は少なかった。一句もなかった柳社もあった。仕方がないので句会の中から探し出した。先月号、よかったら読み返してみてください。

ポストイン小さな音でポストイン
                                          たかこ
 

 
すずか路より
日本が隅っこにある世界地図 藤村洋子
青麦は恋も知らずに梅雨の入り 柴田比呂志
見てくれる思ってくれる人がいる 竹内そのみ
鳴らし方加減しにくいクラクション 眞島ともえ
いつの間に耳に入った蝉が鳴く 加藤峰子
本棚のホコリに気付く自粛中 福村まこと
休日の孫とつきあうサロンパス 佐藤千四
武漢での奇病すべてのプロローグ 瀬田明子
お祭りが好きな政府と日本人 満月庵
株式を連想します変異株 寺井一也
肩組んで「鐘の鳴る丘」歌いたし 西山竹里
菜園の除草収穫忙しない 岡ア美代子
まだ素顔みせてはいないディスタンス 澁谷さくら
渾身の力を込めて言うお世辞 玉木りょうこ
ワクチン接種済ませた人の得意顔 磯浜基十
青梅と氷砂糖が出会う瓶 神野優子
会いたかったのあなたが風になる前に 前田須美代
歳という不治の病で金縛り 坂 茜雲
若づくりしても隠せぬ背の曲り 大川里子
無観客選手たちにも覇気がない 岩谷佳菜子
予防接種に着て行く服を下調べ 西垣こゆき
ハマリこみすぎてカタチを抜け出せぬ 坂倉広美
仏壇を引越しさせて墓じまい 勝田五百子
コロナ禍で医師を気遣う通院日 竹島 晃
定年延長原発よおまえもか 橋倉久美子
洋式が空くまで我慢するトイレ 北田のりこ
頂上が近くて遠い八合目 中川知子
コロナ禍へ五月人形勇ましい 河合恵美子
ロボットに掃除をまかせ昼寝中 落合文彦
コンサートひとつ飛ばしの指定席 竹尾佳代子
でっちあげ綺麗に魅せるメーキャップ 毎熊伊佐男
入れないと貯まっていかぬ貯金箱 戴けいこ
県またぐ移動拒まぬ券売機 河内秀斗
遮断機に地団駄を踏む救急車 村井一朗
宣言が日常になる交差点 西岡ゆかり
ジャガイモの花に季節の雨が降る 奥田悦生
花いちもんめする子はいない雲流れ 寺前みつる
留守電へひと呼吸して声を入れ 鈴木裕子
コロナ禍で留学の夢消えた孫 瓜生晴男
流行語に選ばれそうな変異株 加藤吉一
知事の顔いっぱい知ったワイドショー 芦田敬子
炭酸水ふたを開けると歌いだす 圦山 繁
昨晩の宴の匂い残る部屋 西川幸子
ブックオフに出るのを待って買う新書 小川はつこ
明日は雨急いで苗を買いに行く 水谷ちか子
痩せたってヒレ肉喰って活きてやる 長谷川健一
転ぶけどまだ大丈夫立ち上がる 小出順子
鑑賞はシンプルで良い575 吉崎柳歩
友だちの数妹に負けている 青砥たかこ
 

整理・柳歩

5月22日(土) 全員欠席投句41名より

宿題「重ねる・重なる」 橋倉久美子 選と評
   真ん中に重ねてあった欠けた皿 西垣こゆき
   これ以上重ねたくない誕生日 坂倉広美
 止  くっ付いていたと新札返される 加藤吉一
 軸  重なった力士が降ってくる溜り 橋倉久美子
宿題 共選「母」 𠮷崎柳歩 選
   母さんの困った時の卵かけ 小野教彦
   逃げやすいところに母がいてくれる 坂倉広美
 よくしゃべる母で寡黙な子が育つ 橋倉久美子
 軸  お値段を聞いたら醒めた夢心地 𠮷崎柳歩 
宿題 共選「母」 鈴木裕子 選
   母の名はあまり書かれぬ保護者欄 橋倉久美子
   指揮棒のようです母の手が伸びる 柴田比呂志
 止  遠くからそっと見守る母となる 中川知子
 軸  太い文字はみ出す母の予定表 鈴木裕子
宿題「自由吟」 青砥たかこ 選と評
   ささやかな旅駅弁のお取り寄せ 澁谷さくら
   無観客たぶん淋しくないパンダ 𠮷崎柳歩
 止  運動会中止にしてもやる五輪 小野教彦
   ワクチンの予約寿命をすり減らす 青砥たかこ
席題なし
     
     
     
誌上互選より 高点句(一人5句投票)
前号開票 『 鈍 い 』  応募110句
  16点  褒め殺しだとは気づいてないらしい 𠮷崎柳歩
  12点   貯金箱貯まってきたな鈍い音 鈴木章照
  1 0点    鈍いとは思っていないナマケモノ 小出順子
   9点  免許更新鈍った機能試される 加藤吉一
   8点     出世するたびに失うデリカシー 𠮷崎柳歩
       騙される方も鈍いと思われる 関本かつ子
     踏まれても踏まれたような気がしない 柴田比呂志