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前月入選句発表 お題「 脱 」応募 296句149人
 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 
















秀3
秀2
秀1
 評

 軸


丸山 進 選(入選39句)

    ハーレムは脱出したくなるところ                三好光明
      何もかも脱いでひとりで逝くあの世                ちゃくし
*  べっとりとへばりついてる青を脱ぐ               守田啓子
      じゃこおろし食べて焼肉派を離脱                山田緑青
* 脱原発も脱焼酎も難しい                     新家完司
   脱皮なんて勿体ないわするもんか                 みずき
   隠し芸隠さなければならぬ芸                   照坊主
*  湯けむりに脱いだ未練が溶けてゆく         かずよねえちゃん
      谷底で脱いで入った桃の中                   安藤なみ
      三畳の部屋に未練を脱いだまま                汐海 岬
      脱サラをやさしく迎え古民家                 風間なごみ
      誰かが脱いだヒトガタが落ちている              江口ちかる
      バラエティ嫌いでずっと脱テレビ                岸田万彩
      脱げた方のサンダルが電車に乗った             守田啓子
      脱げそうにズボンをはいて反抗期              早川 トミジ
      密会へ性善説を脱ぎ捨てる                   上嶋幸雀
      息子らの脱いだジーパン立っている              高田桂子
*   アンクレット付けて少女は脱皮する                 ええ一
      この地球脱人間を求めてる                   おかのマン
      肩書きを脱いだら影が消えていた                   端流
      気が付けば脱・脱原発へシフト                  毛利由美
      脱出の道を優しく照らす月                     名賀久
      五十肩脱却空が澄み渡る                    吉田梨花
      脱け殻のようになってる子の布団                     浅原幸子
      哀しみのかたちに脱いだ蛇の殻                 板垣孝志
      人間を裸にさせる脱衣カゴ                    尾アなお
*  脱線を繋ぎ合わせて生きてきた            かずよねえちゃん
      脱衣場ちょっと火花が散ることも                岩根彰子
*  銭湯の篭に押し込む美辞麗句                 板垣孝志
*  裃を脱ぐには少し酒がいる                    よしひさ
    ゴキブリがホイホイの家脱走す                  田地尚子
*  脱日常 小さな旅がもう終わり                  吉崎柳歩
*  とんがったところを脱いで明日にする            たむらあきこ
     ヒートテック脱いで下さい戦士です                 みずき
*  脱ぎ方の順序が風呂に貼ってある               安藤なみ
      脱ぐことを考えて着た勝負服                      桐壺
      解脱した僧うろたえるガン告知               川喜多正道
      脱の文字スポンと抜ける音がする                松長進
      国訛り脱いで四月の汽車に乗る                 銀犀花
         故郷を遠く離れて入学か就職かで都会に向かう心境である。
     作者の  希望と不安に満ちた若き日の郷愁だと思う。

      脱サラを果たして紐になっている                丸山 進
 

 

 








 

 

 

 

 

 

 

 

 















秀3
秀2
秀1
 評


軸 

 


青砥たかこ 選(入選39句)


  脱会をするにもかなりいる勇気            裕子
  字余りになる命ならそっと脱ぐ         柴田比呂志
   着るよりも脱ぐのが辛い試着室          松尾冬彦
   眺めいいから脱線をしたまんま          東川和子
   僕の轍に脱輪の跡もある            北田のりこ
* とんがったところを脱いで明日にする     たむらあきこ
* アンクレット付けて少女は脱皮する         ええ一
   後悔を脱げばやたらと寒い夜           汐海 岬
   脱皮する度に世間が狭くなる          吉道航太郎
* 湯けむりに脱いだ未練が溶けてゆく    かずよねえちゃん
* 銭湯の篭に押し込む美辞麗句           板垣孝志
   脱輪もオーバーランも糧とする          高浜広川
* 裃を脱ぐには少し酒がいる            よしひさ
   脱サラを考えている馬の脚             ええ一
   脱帽はしません声が出てるから         加賀村一雄
   制服を脱いだ娘が他人めく            芦田敬子
   過去なんて脱ぎ捨てちゃえば楽なのに       小田和子
   三欲も失せたが解脱まだ出来ず          高杉千歩
   乱れ籠今日の疲れが脱いである         片山かずお
   しがらみを全部脱いだら人でなし         ちゃくし
   着て暑く脱けば荷物の防寒着            わこう
   玄関で鎧兜を脱ぎ終える           りょうちゃん
   一肌脱いでいつも大きな風邪をひく        濱山哲也
   脱脱脱のっぺらぼうになりました         和田洋子
* 脱線を繋ぎ合わせて生きてきた      かずよねえちゃん
   脱いでも脱いでも私がでてこない        田村ひろ子
   崖っぷちの脱輪はっと目が覚める         吉田梨花
   どうしても最後の1枚が脱げぬ          杉山太郎
* 脱ぎ方の順序が風呂に貼ってある         安藤なみ
   脱臭が無色無臭の人増やす            大田はる
* べっとりとへばりついてる青を脱ぐ        守田啓子
   裃を脱いだ途端に只のひと            佐藤彰宏
   脱線をしてから長くなる話            永見心咲
   生きている限り脱皮を繰り返す          岩堀洋子
* 脱日常 小さな旅がもう終わり          吉崎柳歩
   脱老化 会いたい人が出来ました        山田みのり
* 脱原発も脱焼酎も難しい             新家完司
   二人きりになると紳士を脱ぎ捨てる       片山かずお
   欲の皮脱ぐと肩こりしなくなる          小原敏照
   そうかぁ、近頃よく肩が凝ると思ったけど欲をしっかりまとっ       ているからなのですね。ごちゃごちゃ書かずすっきりとした句姿
に参りました

   脱け殻になっても好きでいて欲しい       青砥たかこ