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前月入選句発表 お題「締める・締まる 応募 303 157人





































 


米山明日歌 選(入選39
句)          
印は両方の選者から入選した句 
 
    哀しみをこぼさぬように締める帯 平井美智子
    筋トレを固く拒否するドラえもん 月日備人
   *引き締めて給料日へとたどりつく 丘きらら
    弛んどるぞと大目玉食らうネジ 桔梗庵
   *真夜中に蛇口の栓を締めなおす ねこママ
   *わたくしの元栓締めて今日終える 十六夜
    口の端締め繕ってみる威厳 アゲハ
    締切りがあったらできるプロポーズ 吉崎柳歩
   *締め切った部屋で溺れている私 真田義子
    中締めの後で本音の愚痴が出る おかのみつる
    ときどきは蝶々結びもいいでしょう 東川和子
    時々はキミとの絆ギュッと締め じんじん
    締め切りがギュッと押し出す馬鹿力 加藤当白
    起き抜けの水で五体を引き締める まりえ
    襟元を締めて切り出す頼みごと すずき善作
    手締め済みタイをゆるめて飲み直す 星野睦悟朗
    ライバルが現れネジを締め直す 北田のりこ
    孫来ると締めた財布が緩みだし つや姫
   *突発の客で帳簿の締め直し 加藤当白
   *締めが無いまま主婦業は正月へ たごまる子
    ネジ締めたはずの頭が揺らいでる 陽香
    俺流のごめんは口をぎゅっと締め おさ虫
   *定年後なのにネクタイ締めたがる ブランクながい
    どの瓶もサイズ違いの蓋ばかり 平井美智子
    平成の最後とつける会が増え 船岡五郎
    天皇の意思平成を締めくくる 西山竹里
    母として涙腺締めて子の船出 小林祥司
    涙腺は締めた明日から笑おう 古都
    ネクタイを締めると耳が聳え立つ 新家完司
   *緩んでる箍締めなおす初日の出 満月庵
   *ひとつずつ螺子締めていく月曜日 十六夜
    巻頭句柳誌の惰気を引き締める 通せん坊
    締められてビンから缶になるビール 月日備人
    抱き締めてください明日は雪になる 笹田しま
    緘の印押した封書の律義者 藤井康信
    あれやこれ一本締めにする総理 青砥和子
秀3  5円でも安くと妻のふくらはぎ 絹田あさ
秀2  百勝を最年少で締め括る 佐藤ちなみ
秀1   日本で締まりない場所永田町 ムギ
   一年の締め、ということになると、やはり、これからの日本の事を考えます。同感です。
   来年に期待して選びました。
  
今日の臍うごかぬように締める帯         米山明日歌
 









































 


吉崎柳歩 選(入選3
9句)
 

    一年を一字で締める年の暮れ おさ虫
    行く年を締める貫主の太い筆 竹中正幸
   *緩んでる箍締めなおす初日の出 満月庵
    ボディービルで締めた体を見せたがる はっつん
    使うところが無い引き締めたボディー 藤井智史
    締め切りの間際にパッと咲かす花 丘きらら
    年末は力仕事で締めくくる 井手ゆう子
    寸胴にきりっと帯の締め心地 わこう
    窓際で今日をゆっくり締めくくる 真田義子
    コンビニの夜食が今日を締め括る 柴田比呂志
    三分粥いのちの味を噛み締める よしひさ
    女子会の三本締めが艶っぽい 颯爽
    締め出され月と一緒に明かす夜 安井紀代子
    ほろ酔いに月も締まりのない夜道 小林祥司
   *ひとつずつ螺子締めていく月曜日 十六夜
    中締めのあとは静かに消えるだけ 上村夢香
    言い訳にだんだん締まる包囲網 福多郎
    スキヤキの締めはうどんに決めている 森清泰範
    雑炊か麺かで悩む鍋の締め 橋倉久美子
   *締め切った部屋で溺れている私 真田義子
   *突発の客で帳簿の締め直し 加藤当白
    締まって行こう掛け声の要る草野球 加藤吉一
    締め込みに水含ませる押し相撲 甲斐良一
   *真夜中に蛇口の栓を締めなおす ねこママ
   *定年後なのにネクタイ締めたがる ブランクながい
   *わたくしの元栓締めて今日終える 十六夜
   *引き締めて給料日へとたどりつく 丘きらら
   *締めが無いまま主婦業は正月へ たごまる子
    被災地も今年を締める除夜の鐘 渋谷重利
    鉢巻を締め除夜の鐘聞いている 絹田あさ
    ぬる燗で締めるひとりの大晦日 こみち
    一日の締めになくてはならぬ酒 澁谷さくら
    しぶちんと言われてるのは知っている べにすずめ
    ネクタイを頭に締めている幹事 堀  敏雄
    定員に満たずに受け付けを締める 青砥たかこ
    記入漏ればかりの家計簿を締める 橋倉久美子
秀3  ネジ山を潰さぬように締めるネジ 西山竹里
秀2  戸締りがとっても楽なワンルーム 北川律子
秀1  締め切りがないことはないプロポーズ 平尾定昭

評    私のもう一つの句は「締切りがあったらできるプロポーズ」だった。この句の
      「ないことはない」という、もどかしい表現に「負けた」と思った。

     酔っぱらい同士締まりのない会話              吉崎柳歩