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30年12月「締まる・締める」
30年11月「パワハラ」
30年10月「吹く」
30年9月「覗く」
30年8月「夏休み」
30年7月「試合」
30年6月「響」
30年5月「五分五分」
30年4月「夢」
30年3月「荒れる」
30年2月「飛行機」
30年1月「名人」
29年12月「まじめ」
29年11月「みかん」
29年10月「読む」
29年9月「豆腐」
29年8月「壁」
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29年6月「さっぱり」
29年5月「負ける」
29年4月「普通」

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26年10月「暮れる」
26年9月「涼しい」
26年8月「織る」
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22年2月「丁寧 」
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西山竹里 選(入選39
句)          
印は両方の選者から入選した句 
 
    市原悦子昔話で生きている 鈴木由美子
    肩のこる話を終えてのむお酒 澁谷さくら
    いい話あるんですがに切る電話 フーマー
    どっちみち自慢話に違いない 上田ひとみ
    本人は自慢話と思わない 橋倉久美子
   *武勇伝八割引で聞いている 月日備人
   *溶け出して身の上話する氷 白鳥象堂
    旅ひとり話し上手な海がいて 柴田比呂志
    ネコ膝に乗せてセピア色の話 和井戸翔
   *堰を切る話に声がけつまずく ようこ
    ややこしい話素通りさせる耳 山口悦子
    都合よい話ばかりを拾う耳 橋倉久美子
    雑談で事件の鍵を拾うデカ 北田のりこ
   *ノミネートされて話題になる映画 芦田敬子
    カウンセリング聞いてくれればいいのです 久保卓子
    姉だもの明るい話ぶら下げて 東川和子
    献立のヒントをもらう立ち話 裕子
    介護士は同じ話へ聞き上手 竹中正幸
    居酒屋に自慢話の聞き上手 汐海 岬
    母さんの遺影が話しかけてくる 岡本恵
   *マスクしたまま薄味の会話する 田地尚子
    たまにある言ったつもりのない話 長谷川清流
    補聴器を付けるほどでもない話 芦田敬子
   *話にも哲学滲む創業者 桔梗庵
   *大臣のオフレコ談が踏む地雷 通せん坊
    恨まれることは少ない話下手 冬子
    思い出話食い違い出るクラス会 北田のりこ
    石段に座って話す胸の内 青砥和子
    司会者をやきもきさせるご挨拶 通せん坊
    ひと言を5分もかけて言う祝辞 甲斐良一
    婆ちゃんも曾婆ちゃんも話し下手 児玉浪枝
    好きな子に「話がある」と言われた日 雪上牡丹餅
   *乾杯の自慢話に泡が溶け おかのみつる
    話し合い足して二で割る町役場 かっちゃん
    傾聴をしている人も話したい 徳重美恵子
    今日もまた同じ話を母はする ねこママ
秀3*難しい話は書かぬ年賀状 圦山 繁
秀2  ここだけの話はみんな知っている 白鳥象堂
秀1   その人の話すテンポで読む手紙 たごまる子

      まるで今、相手が自分に語りかけてくれているかのように、相手の顔を思い浮か
      べながら手紙を読んでいる作者。相手を思う温かい気持ちが伝わる良い句だと思った。

 *今からでは確かめようのない神話          西山竹里

 

 









































 

青砥たかこ 選(入選39句)
 

    バカボンの父の話をお借りする 坪井篤子
    新聞も読まず話も聞かぬ人 津島のとし君
  *堰を切る話に声がけつまずく ようこ
    顎と手で会話になっている夫婦 佐藤彰宏
    無駄話するのが長生きの秘訣 松本諭二
    いつだってウエルカムです飲む話 新家完司
    ややこしいことは遠くに置く話 田村ひろ子
   *今からでは確かめようのない神話 西山竹里
    説得へ例え話のウソが効く 加藤当白
    予想屋の話聞かなきゃ当たってた 荘子 隆
    小児科の話すロボット人気者 高田桂子
    娘から話があると告げられる すずき善作
    第二話は誰も聞かない武勇伝 おさ虫
    見るよりも話は色が付けられる はぐれ雲
   *難しい話は書かぬ年賀状 圦山 繁
    きみになら三日月のこと話したい 尾崎良仁
    どの話になっても金が顔を出す 福村まこと
    話題なく静かに終わる褪せた恋 森元恵美子
    レオパレス儲け話へした偽装 闘句朗
   *大臣のオフレコ談が踏む地雷 通せん坊
   *乾杯の自慢話に泡が溶け おかのみつる
    児の話しゃがんで聞くとよく分かる 片山かずお
    ぶっちゃけた話粉飾してました 桔梗庵
   *武勇伝八割引で聞いている 月日備人
    タクト振る妻の話に覚悟する。 橋田しゅう穂
   *ノミネートされて話題になる映画 芦田敬子
    洗いざらい話した後の首の位置 平井美智子
    こんなにも美味しい話お裾分け 田岡修二
    一言が長く全員杯を置く 船岡五郎
    マニュアルのおとぎ話に溶けていく かっちゃん
    相槌で消化不良になってゆく 徳重美恵子
    日常の会話がばれるおままごと 樋口りゑ
    平成が昔話にされてゆく 汐海 岬
     *マスクしたまま薄味の会話する 田地尚子
   *話にも哲学滲む創業者 桔梗庵
    AIが心開いて話出す 松長一歩
秀3  ダブルスの相手に分かる指会話 坂本加代
秀2  これからのことを自分と話し合う 新家完司
秀1*溶け出して身の上話する氷 白鳥象堂

評    溶けだした氷が身の上話をするなんてかなり斬新で、ちょっと思いつかない句
   メルヘンのようで身につまされるところもあってよかった。

     言いにくい話はのらりくらりくる                 青砥たかこ