目次29年7月号(大会号)
巻頭言  「枇杷の実」
すずか路
・小休止
・柳論自論
・大会参加者
・大会
・大会風景・参加者のお便り
・アラレの小部屋
・前号「すずか路」散歩
誌上互選
・インターネット句会
・お便り拝受・あしあと
・大会案内
・暑中広告
・編集後記

たかこ
柳歩整理

柳歩

たかこ

久美子
岡本 恵さん
柳歩










 
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巻頭言

「枇杷の実」                                                                        

 今年もお天気の神様に見放されることなく、大会が無事終わりました。参加してくださった方はもちろんのこと、貴重なページを割いて案内を載せて下さった交換誌様、本当にありがとうございました。ネットのおかげでここ数年誌友が増え、「一度は行きたい」の思いで今年は特に遠方からのご参加もありました。なにかと行き届かないところもあったと思いますが、どうぞお許し下さい。叶うならまたいらしてくださいね。

 我が家の裏口の水道管が埋めてある半坪ほどの空き地に、鳥が落して行っただろう種から、枇杷が育っているのをもうかなり前から知っていました。ここ数年、少しずつ実がなり始め、驚いたことに今年は一キロほど収穫出来ました。
 食べるにはあまりに小粒で(肥料もやらず袋をかぶせて保護することもせずでは当然)ちょうどホワイトリカーもあることだしと、枇杷酒を作ることにしました。
 オレンジ色の実を見ていると、大会のざわめきが思い出されてきました。昨年は鈴鹿川柳会三十周年記念大会でした。そして今年、キリの良い第十五回を終えました。

数少ないスタッフでなんとか終えた第一回大会、あのとき応援下さった方も亡くなられたり、ご高齢になられました。今年の六月は、NHK伊香保大会〜全日本札幌大会を経てかなりハードな一か月でした。健康に感謝して、今後も柳歩さん、久美子さん、あと強力なスタッフの皆さんと、きめの細かい大会を計画していきたいと思います。

よほどのアクシデントが無いかぎり、枇杷はこの時期実をつけるでしょう。枇杷酒が出来たら、自由にさせてくれている夫と乾杯をしましょう。

ちなみに枇杷の花言葉は「温和」「治癒」「内気」「ひそかな告白」「静かな思い」だそうです。

                                       たかこ

 
すずか路より
政権の共謀によりできた法 西山竹里
玉スダレ姑の遺品をしまい込む 岡ア美代子
火葬して酒盛りをせよ僕の葬 日野 愿
丹念にほどくか切るかもつれ糸 澁谷さくら
リラの街喧嘩別れの旅だった 神野優子
トンネルを抜けるもう一人のわたし 上村夢香
目立ちたがり屋なんだね白いパナマ帽 前田須美代
梅干しを早く作れと実が落ちる 岩谷佳菜子
居眠りをしているうちに「あ」の羅列 西垣こゆき
雨降れど散歩休むと言わぬ犬 松岡ふみお
先へ続いているのは犬の足跡だ 坂倉広美
だんご虫意外と早い立ち直り 橋倉久美子
刑務所の運動場に電気柵 北田のりこ
なるほどとわかっちゃいるが頷けず 東海あつこ
嫌われる役にもなれる人になれ 中川知子
日本の旨いお米のための梅雨 毎熊伊佐男
妻の掌の温さ冷たさ日々変わる 寺前みつる
はつものの枇杷よろこんでいる佛さま 鈴木裕子
青春へ赤いハンカチ買ってみる 長谷川健一
一日がハウスの掃除して終わる 竹口みか子
防湿剤が大忙しの梅雨最中 瓜生晴男
どの蔓も逃げ出しそうなさつま芋 加藤吉一
襖ごし聞き耳たてるほどでない 安田聡子
風向きが変わり風車が回りだす 芦田敬子
切り捨てた筈の尻尾が絡みつく 圦山 繁
「こんにちは」自然に声がでる生徒 千野 力
さあどうぞ一番風呂はまだ臭う 西川幸子
神さまのごほうびかしらいいニュース 鍋島香雪
線路脇牛の好みの草茂り 小出順子
万華鏡もう戦いは止めにする 高柳閑雲
息抜きがあって続けられる介護 川喜多正道
メトロノーム僕のピアノに合ってない 石崎金矢
玉葱の他には味方などいない 柴田比呂志
マネキンにまで流行の顔がある 竹内そのみ
疲れたら猫をもふもふしに行こう 樋口りゑ
つぶさないで私が蝶になる日まで 眞島ともえ
毎日の食事おいしく痩せられぬ 加藤峰子
新聞にジャパンとあれば見逃さず 福村まこと
混んでいる飯屋の方に吸い込まれ 佐藤千四
どうしても跨ぎたくなる竹箒 青砥英規
血圧を上げる元気を持っている 西野恵子
細胞が生き返りますフラダンス 寺田香林
保育所の不足を埋める祖父母の手 瀬田明子
蜘蛛の巣はあるがどこにもいない蜘蛛 吉崎柳歩
脳トレで少しはできるダイエット 青砥たかこ
 

整理・柳歩

6月25日(日)大会より
事前投句「戻す・戻る」 吉崎柳歩 選
 止 煙草買いに出たまま父が戻らない 木本朱夏
 秀 白紙には戻せぬけれど仲直り 日野 愿
 秀 吐いた息また吸い戻す深呼吸 北原おさ虫
 軸 風船も妻も放すと戻らない 吉崎柳歩
席題「筒」 丹川 修 選
 止 ぶ厚い封筒合格したらしい 松浦英夫
 秀 使い切り芯からゴミになった筒 橋倉久美子
 秀 気持ちだと封筒ひとつ握らせる 菱木 誠
 軸 封筒の札を指先だけで読む 丹川 修
宿題「憎い」(共選) 真島久美子 選
 止 愛憎を辿れば自分史ができる 木村利春
 秀 或る時は父を憎んで鬼薊 木本朱夏
 秀 まっ白な桃を憎んだことがある たむらあきこ
 軸 瘡蓋の下感情がまだ疼く 真島久美子
宿題「憎い」(共選) 高柳閑雲 選
 止 憎まねば私の恋が終わらない 広森多美子
 秀 確執を重ね怒濤の季は巡る 梶 泰榮
 秀 憎しみを濾過する一滴の涙 宮村典子
 軸 人間の憎しみ地球から消えぬ 高柳閑雲
宿題「苦手」(共選) 猫田千恵子 選
 止 いい予感苦手な蛇の夢を見る 小出順子
 秀 大空をまだ見られない逆上り 丸山健三
 秀 苦手だな僕のコピーのような人 吉道航太郎
 軸 雨の日は苦手やさしくなり過ぎる 猫田千恵子
宿題「苦手」(共選) 石崎金矢  選
 止 そうなんです苦手なんですその笑顔 鈴木順子
 秀 自分より出来る子先生は苦手 北原おさ虫
 秀 美女は苦手あなたぐらいが丁度いい 鈴木章照
 軸 苦手とは言っておれない妻と棲む 石崎金矢
宿題「自由吟A」 井上一筒 選
 止 2枚目の舌二度付けはお断り 木本朱夏
 秀 大衆の涙ラーメン屋で乾く 植野美津江
 秀 特別サービス通天閣がついている 西澤知子
 軸 そこまでと介錯人に急かされる 井上一筒
宿題「自由吟B」 青砥たかこ 選
 止 さわやかなゲームセットを目指してる 上山堅坊
 秀 モネの絵を見ると涼しくなれる夏 天根夢草
 秀 一万円札忍ばせていい小銭入れ 梶井良治
 軸 人脈をつないで作るネックレス 青砥たかこ
 
誌上互選より 高点句(一人5句投票)
前号開票 『暮らし』  応募88句
21点  モデルルーム暮らしの匂い消してある 瀬田明子
11   決められた曜日にゴミを出す暮らし 樋口りゑ
 8点     松阪に暮らし松阪肉無縁 北田のりこ
   暮らしぶり映してみせるゴミ袋 澁谷さくら
 7点  にぎやかな暮らしに縁のないアジト 西山竹里
   三回忌終えて暮らしの舵を切る よしひさ
   公約に暮らし守ると小さな字 芦田敬子
   だんだんとしぼむ子どものない暮らし 橋倉久美子