目次01年12月号
巻頭言 「個人情報」
すずか路
・小休止
・川柳つれづれ
・人と句「ポケットの水たまり」
・例会
・例会風景
・没句転生
・アラレの小部屋
・前号「すずか路」散歩
誌上互選
・インターネット句会
・ポストイン
・エッセイ・その他
・大会案内など
・編集後記

 


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巻頭言

都合が悪いときの個人情報」

 内閣総理大臣主催の「桜を見る会」についての疑惑が広がっている。
今年の四月にテレビ報道があったときに、「園遊会もあるのに変な催しだ」「安倍総理がまるで太閤秀吉のようだ」などと思って見ていたのだが、案の定、胡散臭いものだった。

 この「桜を見る会」は、一九五二年に当時の吉田茂総理のときに始まったらしいが、第二次安倍内閣になってから年々招待客(出席者)が増加している。前年の鳩山内閣のときまでは一万人から一万一千人であったが、毎年二千人ぐらいずつ増加し、今年は一万八千人を超えている。経費(税金)も予算の三倍以上に跳ね上がり、常軌を逸している。増えているのは、総理大臣や閣僚を始めとする与党の政治家枠である。中でも安倍総理の招待枠は突出している。千人どころか実際には三千人以上も招待したのでは、と言われている。長期政権の驕りから来る公私混同の結果であろう。

 招待客の選定基準のほか、疑惑は、ホテルニューオータニでの懇親会、反社会的勢力の招待、投資詐欺会社ジャパンライフの会長の招待などにまで広がっているが、何と言っても招待者の「名簿記録の廃棄」は論外だ。各省庁の保存期間は殆ど十年である。内閣府だけが一年未満なんて、誰がいつ決めたのだろう? その気になれば安倍事務所のパソコンにあるデータからでも、首相名義での招待者はすぐ出せるだろう。「個人情報だから出せない」というのはまったくの詭弁である。名簿は、個人の履歴や財産まで載っているものではないだろう。必要な記録をすぐに廃棄することは民主主義を放棄することに繋がる。

 森友、加計疑惑と同じ構図である。政権とそれに忖度する官僚。このままでは日本は崩壊する。よく「野党がだらしないから」という言葉を耳にする。私はそうは思わない。だらしないのは腐った政権をのさばらせておく国民(有権者)なのだろう。
                                           柳歩
 

 
すずか路より
いつか来る別れをひきのばすくすり 澁谷さくら
幸せな二人シアワセしか見えず 神野優子
斎場の氏名にハッとさせられる 前田須美代
慣れるまでいつもの癖がでる代車 佐藤近義
健康を気にさせられる診断日 坂 茜雲
宝クジ当たる予感に賭けて買う 大川里子
学校のチャイムむかしの音で鳴る 岩谷佳菜子
固定電話のほうは重々しい話 坂倉広美
異状なしを期待して行く健診日 勝田五百子
難問も入れ満点は取らせない 橋倉久美子
書く方はいまだ馴染んでない「令和」 北田のりこ
ドラレコが白状しては誤魔化せぬ 中川知子
魚売場やっぱり痩せていた秋刀魚 河合恵美子
電柱と会話ができる酔っぱらい 落合文彦
住んだって都にならぬのが独居 毎熊伊佐男
一日の勢いつけるふとん上げ 村井一朗
今日までを育ててくれた父の背な 奥田悦生
マネキンも店員もみな衣替え 寺前みつる
来年も元気でいたい種を取る 鈴木裕子
名前が出てこない話が続かない 竹口みか子
晩秋の冷えに体調狂い出す 瓜生晴男
笑うのが遅れただけで笑われる 加藤吉一
暖房のお世話になって床につく 安田聡子
稲刈られ長期休暇をとる田圃 芦田敬子
長生きをして日本を困らせる 圦山 繁
お隣の空き缶風で飛んでくる 西川幸子
手で分けたのれんからまず顔が出る 小川はつこ
来春の桜 花芽付けるか思案中 長谷川健一
猫が逝く喪中ハガキとふと思う 小出順子
草刈りが重荷となってきた実家 川喜多正道
半世紀も変わらぬ古書店の匂い 柴田比呂志
一色を足してわたしの絵にしよう 竹内そのみ
空気など読まず言いたいことを言う 樋口りゑ
自己主張心の中でだけでする 眞島ともえ
目覚ましも一緒にねむる日曜日 小林祥司
すぐ見える短所隠れている長所 藤村洋子
訃報聞く寂しさもある里帰り 福村まこと
出口調査なんかはしない村議選 佐藤千四
口紅を引いてこちらが表です 西野恵子
鏡には若いつもりのおばあさん 瀬田明子
桜見る会桜は何も悪くない 西山竹里
逝く秋を惜しんで石榴食んでいる 日野 愿
取れすぎた野菜を配る菜園主 岡ア美代子
付き合った男の数を少し盛る 玉木りょうこ
悪い方に進む虫歯も世の中も 吉崎柳歩
そのうちに忘れる金の数え方 青砥たかこ
 

整理・柳歩

11月23日(土)例会より

宿題「冷淡」 橋倉久美子 選と評
   流行語に冷淡過ぎる一年後 加藤吉一
   死んだふりして冷淡さ確かめる 岩谷佳菜子
 止  恩返ししようと猫は思わない 吉崎柳歩
 軸  冷淡にされおかわりは諦める 橋倉久美子
宿題 共選「住む」 川喜多正道 選
   味噌蔵の永住権を持つ酵母 瀬田明子
   山奥にぽつんと住むと来るテレビ 加藤吉一
 止  ストーカーに知られたくない今の場所 竹口みか子
 軸  いとわない苦労ポツンと一軒家 川喜多正道
宿題 共選「住む」 西垣こゆき 選
   二階から世界遺産がちょっと見え 満月庵
   住んでいる人しかわからない歪み 西山竹里
 止  味噌蔵の永住権を持つ酵母 瀬田明子
 軸  人間と猿と猪暮す村 西垣こゆき
宿題「自由吟」 青砥たかこ 選と評
   大木にちっちゃな柿のただひとつ 鈴木裕子
   消費税複雑すぎてギブアップ 西垣こゆき
 止  私の個性で咲いている花壇 芦田敬子
   欠席と思った人が来てくれる 青砥たかこ
席題「怪しい」 清記互選 高点句
 7点  これ以上飲むと怪しくなる呂律 吉崎柳歩
 6点  出席が怪しくなってきた微熱 吉崎柳歩
   怪しいと二人に月がついてくる 青砥たかこ
 5点  音程は怪しいけれど惹き付ける 川喜多正道
   我が家の前を徐行運転する車 北田のりこ
 4点  答弁は怪しいけれど高い支持 川喜多正道
   唐草の風呂敷包み持っている 西垣こゆき
誌上互選より 高点句(一人5句投票)
前号開票 『 狡い 』  応募102句
  14点  場所取りの帽子ずるさを恥じている 橋倉久美子
  13点   狡いけど文句は言えぬネズミ取り 吉崎柳歩
  11点    パッケージ変えず減量とは狡い 樋口りゑ
      できそうでなかなかできぬずる休み 澁谷さくら
    8点   言い出していざという時もういない 澁谷さくら
      棒読みで善処しますとそれっきり 関本かつ子
     狡くても許されている隠し球 西山竹里
   7点  値を上げて土曜配達まで止める 北田のりこ