目次02年12月号
巻頭言 「三人三様」
すずか路
・小休止
・川柳つれづれ
・人と句央ちゃんのつぶやき」
・例会
・例会風景
・没句転生
・アラレの小部屋
・前号「すずか路」散歩
誌上互選
・インターネット句会
・ポストイン
・お便り拝受・あしあと
・大会案内など
・編集後記

 


たかこ
久美子・柳歩整理
竹里・りょうこ
柳歩
たかこ

たかこ
柳歩
久美子
三村 舞さん
柳歩

たかこ








 
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巻頭言

三人三様

 この巻頭言は現在、柳歩さん、久美子さんと私の三人の持ち回りで書いている。「川柳すずか」が毎月発行になってから(平たく言えば私が会長になってから)しばらく一人で毎月書いていた。柳歩さんと交代で書くようになったのは平成二十一年新年号(奇しくも丑年)からである。そして今年から久美子さんに入ってもらって、文字通り「三人三様」の巻頭言となった。

 巻頭言に「巻頭言」のことを書くつもりはない。令和二年の締めくくりにふさわしく数字の「三」について書こうと思う。「三」を用いた、ことわざや慣用句は多い。
 鈴鹿川柳会の私たち三人は「三馬鹿トリオ」と甘んじながらも、

三人寄れば文殊の知恵 をたまに発揮してきたと自負したい。
三人旅の一人乞食   それぞれがそう思っていたりして…

「数字フェチ」の私は、すれ違う車の語呂合わせはもちろん、知人の車のナンバー、電話番号など、覚えてしまうと記憶の袋にすっぽり入る。愛車だった今の四代前の車のナンバーは「6038」だった。「プレミアつき」と覚えたので残っている。

 話を戻そう。「三」にまつわる慣用句などで「三」が大きな意味を持つものに
・小糠三合あったなら
・孟母三遷の教え
・居候の三杯目
・葦編三度絶つ
・盗人にも三分の理
・禍いも三年たてば用に立つ

 これらの「三」は動きそうで動かない。最後の「禍も」の句は、年月が経てば事情が変わること、とある。少しだけ石の上にも三年につながりそうだ。それとなにより収束を待つ「コロナ禍」にも言いたい。
「一」や「二」と比べるとやや重みが増す「三」。三重県に生まれた私はことさら「三」が好き。数字にまつわる話は切りが無い。またいつかしてみたい。
 と、この時期一年間の流行語大賞が決まったと知らせが入った。
「三密」…。辞書には仏教用語として挙げられている。心したい言葉である。

                                                                               たかこ

 
すずか路より
家籠もり皺が一本増えている 西垣こゆき
ありがとう呪文の如く言って生き 松岡ふみお
生きているつもりで埋めるカレンダー 坂倉広美
寺参り幼なじみの墓と会う 勝田五百子
独居寡夫唯一のぞける縄のれん 竹島 晃
ステイホームで小さくなっていた歩幅 橋倉久美子
出不精で自粛自粛が苦にならず 北田のりこ
キーレスキー押して愛車を探し出す 中川知子
二度手間を踏む追いかけてくる老化 河合恵美子
優しさに罠があるとは思えない 落合文彦
三密を避けて静かな家族葬 竹尾佳代子
それを言っちゃあおしまいになる菅総理 毎熊伊佐男
必要性理解し難いセンチュリー (いただき)けいこ
目の前に不信不安のないひ孫 村井一朗
最期まで独り歩きが出来るよう 奥田悦生
ラジオ体操寝坊したので二番だけ 鈴木裕子
窮屈な服に痩せろといわれても 竹口みか子
熟れた柿取り残されて震えてる 瓜生晴男
パワハラもセクハラもない戦中派 加藤吉一
会食の人数までも指示をされ 芦田敬子
GoToで民の税金垂れ流す 圦山 繁
シャンプーもカットもマスク付けたまま 西川幸子
良妻になって話を聞いている 小川はつこ
子供部屋ほこりが舞って掃除する 水谷ちか子
わたくしと私が喧嘩してる夢 長谷川健一
錆び付いたように体が曲がらない 小出順子
乱を呼ぶ生き方ポケットに礫 柴田比呂志
夫婦茶わん何時か一つになる定め 竹内そのみ
柿ぶどう熊もおいしい物が好き 眞島ともえ
きれいな子見ればふり向くお爺さん 藤村洋子
オーロラを見向きもせずに眠る犬 福村まこと
本日は良き日ばかりの籤売場 佐藤千四
敗北を宣言したら楽なのに 西野恵子
全身のガン細胞を探す旅 瀬田明子
切れ目なく通院させる開業医 満月庵
トランプの独り芝居の幕下りる 寺井一也
GoToをやめない菅さんの面子 西山竹里
寿司めしへ扇風機からもらう風 岡ア美代子
ぼちぼちと言い聞かさねばすぐ転ぶ 澁谷さくら
もう二度と会わぬ覚悟の別れ言う 玉木りょうこ
スマホから呱々の声聞く午後三時 神野優子
むかし話をしてますふる里の居間で 前田須美代
白一面ソバの産地で蕎麦を喰う 坂 茜雲
老い二人互いの理屈聞き流し 大川里子
豆腐屋のラッパ今夜のおかず決め 岩谷佳菜子
生きているかぎり剃らねばならぬ髭 吉崎柳歩
朝いちで作るその日の時間割 青砥たかこ
 

整理・柳歩

11月28日(土)欠席投句会(41名)より

宿題「期限」 橋倉久美子 選
   あいまいな出世払いという期限 西山竹里
   無期限の我が世にしたい独裁者 吉崎柳歩
 止  冷凍にしても限りのある鮮度 青砥たかこ
 軸  西暦で期限が書いてあるカード 橋倉久美子
宿題 共選「邪魔」 芦田敬子 選
   有能な部下はそのうち邪魔になる 西山竹里
   飛行するときは仕舞っておく車輪 吉崎柳歩
 止  ゴムの木が狭い玄関独りじめ 勝田五百子
 軸  邪魔なアプリ消して身軽になるスマホ 芦田敬子
宿題 共選「邪魔」 吉崎柳歩 選
   隙間からお邪魔しますと咲いた花 澁谷さくら
   邪魔なもの放り込むためある納戸 橋倉久美子
 止  有能な部下はそのうち邪魔になる 西山竹里
 軸  飛行するときは仕舞っておく車輪 吉崎柳歩
宿題「自由吟」 青砥たかこ 選
   常夏の国ではしない冬支度 戴 けいこ
   それらしく見えぬ新型霊柩車 瀬田明子
 止  やわらかくなるのに少し酒が要る 澁谷さくら
   来年の予定もかなり後ろ向き 青砥たかこ
席題  なし
誌上互選より 高点句(一人5句投票)
前号開票 『 微妙 』  応募108句
  17点  味つけが微妙に違うのれん分け 中村あけみ
  15点   百歳を生きて幸せかは微妙 小林祥司
  11点      合いの手を入れる微妙なタイミング 眞島ともえ
   微妙でも一位は一位二位は二位 橋倉久美子
    9点   核心を微妙に逸らす答弁書 福村まこと
    8点    よく見れば微妙に違う双生児 水野リン子
    年下の部下に微妙な疲労感 福村まこと
      レプリカと言われなければわからない 橋倉久美子
   7点  微妙な間でしたね嘘が下手ですね 澁谷さくら